多くの日本国民は、病院で診療を受けるときに、医療保険制度を利用します。
毎月のお給料から天引きされている保険料を支払うことで、
保険証をかざせば、病院窓口での負担が7割で済む仕組みとなっているわけです。
しかし、公費医療は窓口での負担が0円です。
どういうとき0円になるのか、まとめてみました。
公権力の強制権限の発動に基づくもの
映画バイオハザードをイメージしてください。バイオハザードに出てくる宇宙服を着たような作業員たちのお給料はどこからでているのでしょうか?
それは”国家”ですよね。強制収容されて行く患者さんたちが窓口でお会計を払うはずないですよねw
”国家”が公権力を発動させたがために、公費を使って医療者や治療薬などの経費を支払うわけです。
具体例としては
感染症法の強制入院
精神保健福祉法の措置入院(自傷他害の恐れあり)
予防接種方の被害救済
これらがあげられます。
精神科領域での、医療保護入院は私人である院長の強制権限発動なので、通常の保険診療となります。
社会福祉の理念に基づくもの
公権力発動と違って、こちらは福祉の概念にもとづいた公費医療となります。
保険診療をフルに活用できない人たちも、この社会には多くいます。
その人たちを公費を使って、不平等なく適切な医療サービスを提供するのが、福祉国家を目指す日本の考え方となっております。
母子保健法の養育医療
障害者総合支援法の自立支援医療
難病法の医療費助成
児童福祉法の小児慢性特定疾病医療給付と結核児童療育給付
生活保護法の医療扶助
原子爆弾被爆者の医療に関する法律
戦傷病者特別援護法など
養育医療・自立支援医療について補足
養育医療は母子保健法(入院を必要とする未熟児)
自立支援医療は障害者総合支援法(身体障害者・身体障害児)
児童福祉法の育成医療、身体障害者福祉法の更生医療は障害者総合支援法の自立支援医療に移行しました。
難病法について補足
平成27年1月1日から施行された。
難病に対する公費による医療費助成は従来予算措置として運用され、「特定疾患」(合計56疾患)とよばれた。
新制度では対象疾患を「指定難病」と呼び、(合計358疾患)、法律に基づく公費による医療費助成「特定医療費」となる。
患者の医療費事故負担は原則20パーセントとされ(80パーセントは保険給付と公費)、所得に応じた上限が設けられる。
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